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2021年2月10日水曜日

研修医勉強会「ショック」(2021.02)

 2月9日の夕方,

救急集中治療科の森田先生による研修医のための勉強会

「ショック」が開催されました.

ショック・循環の定義,ショックの分類,対処などの解説のあと,

症例提示がありました.


◆みんなで考えよう! ~あなたは研修医2年目です~◆

・消化器内科ローテ中,21時頃に病棟の患者さんに会いにいくと,隣の患者の息が荒いことに気づいた.見ると仰臥位で努力性に大呼吸をしている80代男性の患者がいた.

・呼びかけに開眼するが,発語はなく,離握手はなんとかできる.四肢冷汗著明.橈骨動脈は触知するも微弱で速い.末梢チアノーゼあり.

問:重要だと思われる順に検査を4つ,治療のプランを4つ述べなさい.


研修医はグループに分かれて,ディスカッションをしました.

その後,身体所見と検査結果の提示があり,さらに森田先生からの問いかけ!

問:疑わしい診断名とプロブレムリストを述べ,上級医にコンサルトしなさい.


勉強会の終盤,研修医から質問が出ました.

「結局,この症例の答えは何だったんですか?」


森田先生は

「今回のケースは“肺炎を契機とした心不全増悪”であると考えられます.しかし他にもさまざまな可能性があり,必要な検査もまだ考えられます.ICUに場所を移動して,処置を続けることになるでしょう.

ただね,“正解”というのはないんだよ.みんなで話し合ってもらう過程が何より大事であって,正解がどれっていうのはそんなに大事じゃない.

自分がどういうことを考えて,どのような検査をオーダーしたか,それが今の実力なんだね.私が出した答えと違っていてもいい.そこに至るまで,問題をちゃんと一つひとつつぶせたか,鑑別できていたか,考えが至っていたかっていうのを,しっかり吟味してほしい.

自分がどの程度考えられたか,それを認識できたことが大事なんだよ.

だから,それぞれね

十分考えられたから良かったと感じる人もいれば,

あ,まだ考えが足りなかったなと思う人もいる.それでいいんです」

と答えていました.


「プロセスが大事」

森田先生のことばに,深くうなずく研修医たちでした.

卒後教育研修センター

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