年度末Specialを開催いたしました.
前半はケースカンファレンス.
20代女性の発熱・・・
脇坂Dr.:症状と検査結果から...診断は?
研修医:急性腎盂腎炎だと思います.
脇坂Dr.:そのとおり.では,この患者さんにどう対応しますか?
研修医:まず病気の説明をして...治療方法や薬について説明して...
脇坂Dr.:そのとおりだね.そのとおりに治療を開始しました.ところが・・・翌日,患者さんのご家族から「薬を飲んでいるのに1日経っても熱が下がらないんですけど!娘は本当に大丈夫なんですか!?治療が間違っているんじゃないですか!?もっと悪い病気なんじゃないですか!?」心配と怒りの声が聞かれました.
診断も治療も間違っていないのに,どうしてこうなってしまったのでしょうか?
脇坂Dr.:急性腎盂腎炎は多くの場合,何日間くらい発熱が続きますか?患者さんが心配しているのはココですね.
診察,治療を開始した段階で,「あと●●日くらいは熱が続きますが,その後熱は下がりますから大丈夫ですよ」と説明できていたら,患者さんとご家族の不安は取り除けたかもしれません.医師と患者さんの間で,思い描くプロセスにズレが生じてしまったようです.
さまざまな症例を経験し,“診断・治療”の力をメキメキとつけてきている研修医のみんなへ,“見立て・共有”ができる医師に成長してくださいね.臨床は“プロセスの共有”が大切です.と,脇坂先生からのメッセージでした.
後半は振り返りの時間.
自分の初心を思い出し,成長したこと,失敗や反省したこと,そしてこれから大切にしたいこと,1年後の自分の姿について考えました.
まもなく4月,新年度を迎えます.
研修医1年次のみんなは新1年次の後輩たちを指導する立場に,
研修医2年次のみんなは後期研修医として各診療科で責任ある判断が求められる立場になります.
「●●先生みたいな医師になりたい!」
そう思える年の近い先輩がたくさんいると当院の研修医は言います.
次はみんなが,あこがれの先輩になってください.
あこがれの連鎖をおこしてください.
ありがとうの連鎖をつないでください.
4月からの新たな1年に向けて,
それぞれに気持ちを改めた研修医のみんなでした.
卒後教育研修センター
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